Interview

ビックデータと相性がいい電気的な細菌検査技術を広く活用できるシステムを考えたい

Chen Siyao

Chen Siyaoさん

農学研究科
地域環境科学専攻

Outline

──プラットフォーム学を志した理由は?

私は食品の安全にかかわる研究をしており、データ処理/データ取集が必要です。その研究を含め、さまざまな領域の人と話ができる場が欲しいと常に考えています。プラットフォーム学のプログラムはその機会を提供してくれるもので、研究に生かしていきたいと考えています。社会が進歩する中、ある研究がまったく別の領域で求められることが増えました。専門分野の壁を越えた交流が必要というプログラムの考え方にも共感しています。この概念を広め、社会貢献をしたいと考えています。

──現在取り組んでいるテーマは?

センサーチップを用いて、細菌の数を検査する方法を研究し、細胞の電気的な性質を計るシステムの構築に取り組んでいます。いまの細菌検査では、光学機器を用いて反応を見たり、化学的な手法を用いて調べたりすることが多いのですが、電気的な手法はビッグデータとの相性がいいと考えています。細胞の電気的な性質というアプローチを取り入れると将来的にたくさんの細胞の状態や性質を知ることができます。また、従来は細胞の平均的な性質しかわかりませんでしたが、個別に調べていくことができる技術のため、細胞ごとにばらついた性質なども計測できます。細胞の何を計測でき、有機的なデータにできるかを知り、データ収集の幅を広げること。そのためにどのようなシステムを構築すべきかを研究しています。

──プログラムを通じて得たものは?

毎月のセミナーでは、各分野の専門家とまったく異なる領域の人が討論することで、ひとつの課題を実用的な側面と学術的な側面のそれぞれの角度から掘り下げていきます。このセミナーを通じて、農学だけでは見られないこと、社会の応用についても理解できるようになり、とても勉強になりました。いろいろな人の異なる思考パターンに触れられる機会が多く、興味深かったです。

──あなたにとってプラットフォームとは?(あるべき姿、作っていくべき未来など)

スマートシティのようなものをイメージしています。分野横断的な連携を”縦の糸”、地域間の連携や官民連携を“横の糸”として紡ぎ出した網は都市のデータ連携基盤となります。人々はそのデータ連携基盤にアクセスでき、活用できれば、都市における多様な課題を解決できます。学術的な貢献としては、分野間の交流がより一層進むことに期待しています。いろいろな分野を融合したバーチャルな学科のような枠組みができれば、新しい研究を作れるかもしれません。

──いまの世界をほんの少し良くしようと思ったら、何が必要だと考えますか? もしくは何をしたいと思いますか?

現状でもいろいろな細菌検査技術があります。しかし食品検査などの場面ではコストと操作の問題で実用化できていません。電気的な計測の手法もまだ確立していませんが、センサーチップの技術が今後成熟していけば、コスト軽減も期待できます。この技術が普及すれば、個人が家から計測することも可能になります。細菌や細胞の状態が分かり、医療でも用いられるようになることは、医療が分散していく未来を見据えた手段として大事なもので、私も少しでも貢献できればいいなと思っています。

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