令和8(2026)年度履修要項
1. プラットフォーム学卓越大学院プログラムのポリシーについて
1)ディプロマポリシー
農業、医療、防災等の様々な分野で発生する社会リスクを低減するために、社会に遍在する各種情報を広範囲に収集、ディジタルデータ化、蓄積し、さらにそれら大規模データを整理、分析、共有する情報通信技術を利用した「プラットフォーム」の整備や利活用が求められています。未来社会のプラットフォームは、データが持つ意味を理解・解釈し、利用データに応じた処理・表現を行い、データ処理の分散性、安全性、コスト、並びに社会的公正性、価格の均衡等の意志決定メカニズムを有する必要があります。 本卓越大学院では、情報学、農学をはじめとする複数学術の系統的連携により、新たなプラットフォームを構築するための基礎となる「プラットフォーム学」を創出し、この学術をもとに社会を駆動する新たなプラットフォーム構築に責任感と高い倫理性を持って挑戦する国際的人材の育成を目指します。上記の人材育成目標のもと、次の条件を満たした者を本プログラム修了者として認めます。
(1)所属する参画研究科・専攻に5年(3年次編入生は3年)以上(期間短縮修了の場合は、当該研究科の定めるところによる期間以上)在学し、研究指導を受け、所属する研究科の修了要件を満たし、博士論文の審査および試験に合格すること。
(2)プログラム在籍期間中に、以下の内容のすべてを履修または達成していることが、修了審査委員会によって確認され、修了審査委員会の最終審査に合格すること。また、中核卓越専門力、深化専門力、文理融合力、構築力、推進力、持続力ならびに強い責任感と高い倫理性を修得していることを目安とする。
(a)プラットフォーム学展望講義
(b)プラットフォーム学セミナー
(c)リサーチインターンシップ
(d)学位論文の研究が、本卓越大学院の理念に基づき、異分野の複数教員による指導のもとでなされていること。
(e)学位論文の研究が、当該分野の国内外の有力研究者による審査を受けていること。
(f)提出された学位論文が、情報学、農学、医学、および防災などの融合分野に関わる高度な学術を含み、当該分野の今後の発展に大きく寄与する内容を含んでいると判断されること。
2)カリキュラムポリシー
本卓越大学院では、中核卓越専門力、深化専門力、文理融合力、構築力、推進力、持続力の6つの力を兼ね備え、高度に専門的な知識と技術、強い責任感と倫理性を身に付けた人材を育成するために、参画する各研究科のカリキュラムを基礎として、社会の駆動に必要となる関連学術の教育を推進します。また、関連分野を牽引する国内外の企業や他研究機関と連携し、国際的視点からの教育を実施します。 具体的には、中心となる専門分野の研究を深め、これを核として従来の枠組にとらわれない多様な関連分野と連携、協働して新たな学術を切り拓いていく能力を、複数分野の指導教員による研究指導体制と多様な研究機関との連携により養います。加えて、情報通信分野におけるプラットフォーム構築に関する技術的基礎を学ぶプラットフォーム学展望講義を実施します。プラットフォーム構築に関する先端研究や社会実装の現状、プラットフォーム利活用の基礎、ビジネスモデル、社会展開に必要となる基礎学術を講義や実習を通じて学ぶとともに、副専攻領域選択のための見聞を広げるプラットフォーム学セミナーを実施します。また、国内外の連携機関の協力のもとで、現場領域における実データを利用した実践と議論を通じて研究を深化させるリサーチインターンシップを実施します。
上記のような各種教育プログラムのもと、修士課程2年次から博士後期課程2年次の各学年において、研究進捗状況報告や単位取得状況等に基づき評価を実施します。研究進捗状況報告では研究内容に関するプレゼンテーションを行い、発表内容及び質疑応答内容について十分な水準に達しているかを評価します。講義・演習・実習科目の学修内容とその評価方法については各シラバスで科目ごとに明示しています。また、最終年度には、博士研究に関する分野の国内外有力研究者による評価や各プログラムの参加・達成状況なども踏まえ、学位授与の方針に従い、プログラム修了の判定を行います。なお、修了にあたっては、各所属研究科における博士論文の審査および試験に合格する必要があります。
3)アドミッションポリシー
本卓越大学院で望む学生像は、以下の通りです。
・ 本卓越大学院プログラムの目的に共感し、新たなプラットフォームの構築やそれに関連する学問・研究開発分野において国際的な活躍を目指す人。
・ 専門分野の研究を、関連する学術分野を俯瞰しながら進めるために必要となる基礎学力と知的好奇心を有し、持続的な課題解決に挑むことができる人。
・ 優れた論理的思考力を有し、既成概念にとらわれない判断ができる人。
プログラム履修者選抜では、学修を希望する専門分野の基礎学力に重点をおくとともに、関連学術との連携を行いながら先端研究を推進、展開し、また持続できる能力についても評価します。
なお、本プログラムには、情報学研究科 情報学専攻、または農学研究科 農学専攻、森林科学専攻、応用生命科学専攻、応用生物科学専攻、地域環境科学専攻、生物資源経済学専攻のいずれかの修士課程への入学が許可された者が応募できます。また、博士後期課程への入学を許可された者がプログラム3年次への編入に応募することも可能です。
2. プラットフォーム学について
1)プログラムの目的
農業、医療、防災等の分野において各分野で発生する社会リスクを低減するために、社会に遍在する各種情報をディジタルデータ化し、そのデータを広範囲に収集し、ビッグデータと呼ばれる大規模データとして蓄積、それらデータの整理、分析、共有するという情報通信技術を利用した“プラットフォーム”の整備、利活用が進んでいます。この社会を駆動するプラットフォームの構築には、データが持つ意味を理解・解釈し、利用データに適応した処理・表現を行い、データ処理の分散性、安全性、コスト、並びに社会的公正性、価格の均衡等の意志決定メカニズムを持つ、既往の概念を超越したプラットフォームを情報学、農学などの学術の系統的な連携により構築することが必要です。
本プログラムでは、プラットフォーム構築に必要な主専攻に関する「中核卓越専門力」、中核分野を深化できる副専攻分野に関する「深化専門力」、プラットフォーム構築に必要な文系学術に関する「文理融合力」、社会課題を解決できるプラットフォームの「構築力」、プラットフォーム構築のための研究開発プロジェクトの「推進力」ならびに構築したプラットフォームの社会実装、国際標準化、国際展開を行う「持続力」を兼ね備えた人材の育成、プラットフォーム学および関連する学問・研究分野を強い責任感と高い倫理性を持って牽引できる国際的リーダーの育成を目指します。
2)育成する人材像
本プログラムでは、「プラットフォーム学の新規創出と社会を駆動するプラットフォーム構築への挑戦」を共通理念としてプラットフォーム学および関連する学問分野を牽引できる国際的リーダー、具体的には以下の能力を有する人材の育成を目指します。
(a)中核卓越専門力:プラットフォーム構築に必要な主専攻に関する高い専門知識、独創性のある研究開発能力
(b)深化専門力:中核分野を深化できる副専攻分野に関する専門知識
(c)文理融合力:プラットフォーム構築に必要な文理両学術に関する専門知識と異分野の研究者とのコミュニケーション能力
(d)構築力:社会課題を解決できるプラットフォーム構築能力、プラットフォーム構築に必要な研究開発プロジェクト構築能力
(e)推進力:研究開発プロジェクトの推進能力、管理能力
(f)持続力:研究開発プロジェクト成果の社会実装、国際標準化、国際展開力
上記の力を備えた人材を育成するために、農学研究科、情報学研究科のカリキュラムを尊重しながら、本プログラムの特色である研究科間の壁を取り払った融合教育を推進します。修士課程1年次は主専攻領域での高い専門性および独創性のある研究開発力からなる中核卓越専門力の醸成を行い、修士課程2年次から中核卓越専門力を深化させる副専攻領域を決定し、複数教員指導制を実施することにより視野を広めます。 学年が上がるに従って、国内外・産官学の研究者と研究課題を議論する「国際コロセウム」、国内外の連携機関等も参加し開催する「産学官シンポジウム」、国内の連携機関(国公立研究所や企業)や海外の連携大学等に短期滞在し研究を行う「フィールドリサーチインターンシップ」を経験します。学位審査に関しては、多段階のQualifying Examination (QE)に加えて、国内外著名研究者による国際審査を実施します。この他にも学生の自由な着想に基づく研究提案を審査の上、研究助成を行う「プラットフォーム学研究グラント」制度を導入するなど、多様な教育プログラムを実施します。
3. カリキュラムについて
1)修士・博士後期一貫教育プログラム
本プログラムは、中核卓越専門力・深化専門力・文理融合力・構築力・推進力・持続力を兼ね備えた自立した研究者・高度技術者の養成を目的としているため、5年間のプログラムになっています。
2) 科目配当表・履修要件
各研究科で取得すべき単位や修了要件については、各研究科の科目配当表を参照願います。
3)シラバス
各授業科目の受講には履修登録が必要です。 シラバスは京都大学教務情報システム(KULASIS)にて閲覧してください。教員の異動や研究科のカリキュラム変更に伴う履修要件の変更等については、別途通知します。
KULASIS URL:https://www.k.kyoto-u.ac.jp/internal/top
4. 各研究科の修了認定および学位について
1)修了認定
各研究科では、修士課程、博士後期課程において下表の単位数を修了要件としています。本プログラム履修者は、これらを満たしたうえで、5.の修了審査に合格する必要があります。

2) 学位
本プログラム履修者に対する博士の学位授与は、所属する研究科から行われます。授与される博士学位は、情報学研究科においては「博士(情報学)」もしくは「博士(総合学術)」、農学研究科においては「博士(農学)」です。 「博士(情報学)」または「博士(農学)」の場合には、本プログラムを修了した旨、学位記に附記されます。
5. プログラム修了要件および審査について
本プログラム履修者は、プログラム修了にあたり、以下の項目をすべて満たさなければなりません。
(1)参画研究科・専攻に原則として5年(3年次編入生は3年)以上(期間短縮修了の場合は、当該研究科の定めるところによる期間以上)在学し、研究指導を受け、以下の内容のすべてを修得または達成していることが、修了審査委員会によって確認されること。
(a)産学官連携講義
(b)プラットフォーム学セミナー
(c)フィールドリサーチインターンシップ
(2) 所属する研究科の修了要件を満たすとともに、提出した博士論文について、以下の内容を満たし、修了審査委員会の最終審査に合格すること。
(a) 当該論文の研究が、本プログラムの理念に基づき、異分野の複数教員による指導の 下でなされていること。
(b)当該論文について、当該分野の国内外の有力研究者による審査を受けていること。
該当科目

6. 教育研究指導について
本プログラムにおいては、各学生に対して、学生の所属する研究科教員が主任指導を行ないます。これに加えて、プログラムに参画する研究科の複数の教員から教育・研究指導(副指導)を受けます。
7. プログラム履修者への支援について
プログラム履修者は、京都大学の規程に基づいて、RAまたはTAとして勤務することができます。ただし、当該年度の予算状況により変更の可能性があります。